『なぜ直感のほうが上手くいくのか?』 ゲルト ギーゲレンツァー
「無意識の知性」が決めている
インターシフト
この本のテーマは「理屈より直感のほうが優れていることが多い」ということです。ある男性が2人の女性のどちらかと結婚しようと考えて、2人のデータを書き出してみるという例がとても面白かったので、ちょっとご紹介したくなりました。
Aさんの方が美人だし、料理も上手いし、無駄遣いもあまりしない。Bさんは社交的で、スタイルもいいけど、気まぐれで・・・。なんて比較してみて、総合的にはAさんに決定しました!という結論が出るのだけれど、「違うだろう、Bさんのほうがステキさ!」という声がどこからか聞こえてくるんです。
この直感の声のほうが実は正しいことが多いというのは何だか分かる気がします。本当に自分が欲しているものは、理屈じゃないんですもの。
何かを決定するときに、その理由を聞いてから決めてもらった場合と、何も聞かないで決めた場合、理由を付けずに決定した方が満足度が高かったという統計結果があるのだそうです。つまり、直感的に選んだ方が満足度が高いということです。
このところ、ずーと考えていたのですが「婚活」っていうものが、わたしにはどうも良く分らないんです。結婚したいと思っている人が、一定の条件を提示して相手を探すっていうことらしいのですが、その条件がどうにも理解できないことが多くて首をひねっていたんです。
いろいろ条件を付けて、その通りの人が見つかったら幸せなのかしら?わたしには、そうは思えないんです。その人の個性を愛せなかったら、付き合いきれないと思うんです。
それにね「そんなの無理でしょ!」っていう条件を提示していることに気付かない人ってのもいるしね。
何かを選択するとき、たとえそれが社食のA定食とB定食であっても、直感を信じて選択すれば、大抵の事は上手くいくのだと信じることですね!
変な理屈をこねるより、ピッと感じることのほうが大事!
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