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『挑戦する脳』 茂木 健一郎

挑戦する脳 (集英社新書)
茂木 健一郎
集英社 (2012-07-13)

 自分で設定した安全地帯の中で生きていると、新しい脅威に出会う事はありません。毎日を平穏無事に過ごせればいいと思っている限り、そこは快適な場所です。でも、そこには変化はありません。新しい出会いもありません。刺激のない生活を続けていると、そこから出ていくのが怖くなります。そして、自分の可能性を封印してしまうのです。

 そこから出ておいでよと言っても、そんな怖い事をしたくないという思いは、聞く耳を持ちません。そんな迷惑な話をしないでよという反応しか返ってきません。

 昨年は、そんな人たちに悩まされ続けた1年だったのです。

 どうして、この人は新しい事に興味が湧かないのだろう?

 どうして、あの人はもっとできる人なのに、そこまでで止めてしまうんだろう?

 そんなことばっかり考えていました。

 今年最初に読んだこの本に、こんなに勇気づけられるとは思いませんでした。

 本来、人間の脳のもっともすぐれた能力は、何が起こるかわからないという生の偶有性に適応し、そこから学ぶことである。予想できることばかりではなく、思いもかけぬことがあるからこそ、脳は学習することができる。(本文より)

 茂木先生は、それができない人にアプローチし続けるべきだとおっしゃるのですが、それには根気が必要ですね。短気なわたしにはとても難しい課題です。

 今のところは、言葉で説明するよりも態度で示すことかな?挑戦することが生きることなのだと信じて、それを楽しんで行こうと思います。

1476冊目(今年1冊目)☆☆☆☆

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