『挑戦する脳』 茂木 健一郎
自分で設定した安全地帯の中で生きていると、新しい脅威に出会う事はありません。毎日を平穏無事に過ごせればいいと思っている限り、そこは快適な場所です。でも、そこには変化はありません。新しい出会いもありません。刺激のない生活を続けていると、そこから出ていくのが怖くなります。そして、自分の可能性を封印してしまうのです。
そこから出ておいでよと言っても、そんな怖い事をしたくないという思いは、聞く耳を持ちません。そんな迷惑な話をしないでよという反応しか返ってきません。
昨年は、そんな人たちに悩まされ続けた1年だったのです。
どうして、この人は新しい事に興味が湧かないのだろう?
どうして、あの人はもっとできる人なのに、そこまでで止めてしまうんだろう?
そんなことばっかり考えていました。
今年最初に読んだこの本に、こんなに勇気づけられるとは思いませんでした。
本来、人間の脳のもっともすぐれた能力は、何が起こるかわからないという生の偶有性に適応し、そこから学ぶことである。予想できることばかりではなく、思いもかけぬことがあるからこそ、脳は学習することができる。(本文より)
茂木先生は、それができない人にアプローチし続けるべきだとおっしゃるのですが、それには根気が必要ですね。短気なわたしにはとても難しい課題です。
今のところは、言葉で説明するよりも態度で示すことかな?挑戦することが生きることなのだと信じて、それを楽しんで行こうと思います。
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