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『情報の呼吸法』 津田 大介

情報の呼吸法 (idea ink 01)
津田 大介
朝日出版社

いまだにマスメディアしか見ていない人と、ソーシャルメディアを使いこなしている人との間には、情報に関して圧倒的な差があります。(本文より)

 マスメディアは、これまでは文字通り大きな情報を発信してきました。「世の中の人はみんなこんな風ですよ」という刷り込みを、わたしたちに行ってきたのです。「この番組の視聴率は30%を超しました!」「あの歌手のレコードはミリオンセラーです!」「駅からこんなに離れていても、このお店にはいつも行列ができています!」「今年の流行はこれだ!」なんてね。

 それを本当だと信じる人が沢山いたから、その言葉は本当になってしまっていたのです。マスコミに愛された人(モノ)だけがヒットとなり、それ以外は無視されていました。

 これまではマスメディアが作り上げた大スター(人気商品)に群がる人たちというターゲットに向かって商売をしていれば良かったのだけど、そのスタイルが崩壊してしまったのです。

 今は、すべての人が自ら情報を発信できる時代なんです。自分の才能を簡単に世間に発表できる場が、世の中に色々あるんです。ソーシャルメディアが、個人の活動をより幅広くしてくれています。

 TVで見られないものなら、実物を見に行けばいいじゃないか!そして、人がやっているのを見ているうちに自分でもやってみたくなった。どうやったらいいのか?それも調べてみると案外簡単だってことが分かります!

 自分でやってみると、別の楽しさが分かってきます。下手だって楽しければいいんです。仲間内で、あるいは一人でも、楽しくやっていくだけでいいんだという人が、わたしの周りには沢山います。

社会には、いまだに異質なものを排除する動きはあると思いますが、尖った人が尖り続けていても、かえってソーシャルメディアで輝くという多様性は生まれたと思います。

 「みんな同じ」なんてのはただの幻想です。人はみんな違うからいいんです。オタク、マニア、フェチ、こういう人たちが堂々と生きて行ける世の中に、少しずつ世の中が変わっていくのが、わたしは嬉しくてたまりません。

 自分らしく生きることこそが本当の幸せなのですから!

 ソーシャルメディアは、素晴らしいことばかりではありません。良いことも悪いことも混在しています。それを取捨選択していくことができなくて、潰されてしまう人もいます。

 でも、世の中ってそういうものじゃないですか。何処へ行っても良い人もいれば悪い人もいるんです。闇雲に怖がっていたってしょうがないんだから、前へ進むしかないでしょう。

 良いことがあったら「ありがとう」と感謝し、悪いことがあったら「勉強になりました」と思えばいいのだと、わたしは思います。

 とにかく1歩前へ進んでみること、その手助けになるのがソーシャルメディアなのだということを実感した一冊でした。

1492冊目(今年17冊目)☆☆☆☆

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