『なのはな』 萩尾 望都
萩尾さんの作品だというだけで、何の前知識もなくページを開きました。そして、驚きました。
2年前の原子力発電所の事故によって故郷を離れなければならなくなった人。行方不明の家族の事を探し続けている人の物語からは、その悲しみが溢れています。
かつてはクリーンエネルギーだと誉めそやされた原子力を擬人化した作品からは、人間の身勝手な歴史を感じました。
ここまでストレートに描いてしまう萩尾さんに感服してしまいました。
わたしたちの将来を考える時、ここを無視しては行けません。何が起きたのか、何が起きているのか、自分たちには何ができるのか、もう一度考え直すためにも、大勢に読んでもらいたい作品です。
1490冊目(今年15冊目)☆☆☆☆☆
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