『鈴木みのるの独り言100選』
「世界一性格の悪い男」鈴木みのるは実に頭がいいし、プロレスを本当に愛している奴だとわたしは思っています。
彼自身もこの本の中で言っているけど、どんなに体が大きくても、技が切れても、頭が悪い奴はプロレスの世界で生き残れないんですよ。実は、どの世界でもそうなんだけど、特殊技能の人たちの集まりであるプロレスだからこそ、より強烈に差がついてしまうんでしょうね。
「だからオレ、アブドラ・ザ・ブッチャーは、バイオレンスを見せてやっているんだ。わかるか?非日常だ?フォークは何に使うものか知ってるか?そう、食事をするときに使うものだ。そんなもので人間のアタマを刺すなんて非日常だろ?これを客はイヤだイヤだと言いながら喜んで見ているんだ。バイオレンスこそがプロレスだと思わないか?」(本文より)
こう語るブッチャーさんが大好きでたまらないという気持ち、とっても良くわかるなぁ。ブッチャーさんは、プロレスとはなんぞやという事を本当に理解している頭のいい人なのよね。そういうところをドンドン吸収して、鈴木みのるも進化してきたんだろうなぁ。
鈴木みのるは中学生のころからプロレスラーになることだけを夢見て大きくなった人だから、トレーニングするのは当たり前、身体がきついのは当たり前、他人と同じことをやっていたら目立たないんだから、いつも考え続けるのが当たり前なんです。
オレはすごく小さい隙間も見逃さないという”重箱のスミ”をつついて穴開けちゃうタイプだけど、ムトーなんかはどっちかっていうと、自分だけカッコよければいいやって言う感じ(本文より)
ヘビー級の世界では、鈴木みのるははっきり言って身体は小さい方です。でも200kgの曙を投げちゃう!力だけがすべてじゃないってことを体現してくれています。ゴッチ先生に教わった、「転がしちゃえばどんなに大きな奴だって同じさ」を実践し続けているわけです。
プロレスはスポーツでもあるけど、エンターテイメントの部分が大きいから、自分をどう表現するかが大きなポイントです。自分の持っている才能をどうすれば他人に分かってもらえるのか?そこのところを必死に考え続けているからこそ「鈴木みのる」なのであり、「世界一性格の悪い男」と言われるだけのことはあると思うのです。
口が悪いと言われるけれど、それはプロレスを真剣に考えているからこそ!実はすごーく真面目な人なのだと思います。
「太陽ケア」との話を読んで思ったのですが、彼との絆は本当に深いのですね。こんなにもお互いの事を大事に思っている友がいるってスゴイなぁと思いました。太陽ケアの休業宣言後の最後の試合に集合した「GURENTAI」の熱い気持ちが伝わってきました。
いやぁ、面白いプロレスラーは、しゃべりも上手いし、文章も上手いということがよーく分かりました (^O^)/
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