『夜の国のクーパー』 伊坂 幸太郎
戦争に敗れ、敵国の兵士に進駐された人々は戸惑い、怖れの気持ちを抱きます。それを見ている猫たちの視点がとても面白いのです。「人間ってさぁ、どうしてそういうことするんだろうね?」「でも、僕らには関係ないし」「でも、僕ら猫に危害を加えようとする兵隊には注意しなくちゃ!」
これって、当事者ではないけれど周りで傍観している人の目線そのものです。どんなに大きな事件が起きようと、他人事と思っている限り何の心配もありません。ところが、自分に何か被害が及びそうだと思った瞬間から、目を離せなくなってしまうのです。
物語の舞台となっている国の人たちが長年恐れてきたクーパーという存在は、きっとどんな国でも、どんな人にでもあるのだと思います。それが実際にあるのか、象徴的なことなのかという差はあるかもしれませんけどね。そしてクーパーのように、実際に見たことがないけれど怖いものって、余計に怖いのかもしれません。
伊坂さんだからこそ描ける不思議な世界に、またまた捕まえられてしまいました!
いやぁ、面白かった!!
1504冊目(今年29冊目)☆☆☆☆☆☆
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この国は戦争に負けたのだそうだ。占領軍の先発隊がやってきて、町の人間はそわそわ、おど ... [続きを読む]
こんばんは。
始めは展開が読めなくて読むのに時間がかかったのですが途中からどんどん止まらなくなりました。
最後の展開は私は全く気付かなかったので、びっくりして面白度が増しました^^
投稿: 苗オブ | 2013年4月28日 (日) 00:32
何か名前がおかしいですね^^;
↑苗坊です~
投稿: 苗坊 | 2013年4月28日 (日) 00:33
苗坊さん☆改名したんじゃないんですね(笑)
わたしも最後の展開には「やられました、降参です!」って思いました。
やっぱり伊坂さんスゴイですわ!!
投稿: Roko(苗坊さんへ) | 2013年4月28日 (日) 21:21