『鳥と雲と薬草袋』 梨木 香歩
地名をテーマとして西日本新聞に連載されたコラムをまとめた一冊です。
九州を中心とした地名にまつわる歴史や思い出をまとめられているのですが、梨木さんらしい静かな中にきりっとした思いが伝わってきます。
日本は自然に恵まれた国です。山があり、川があり、海があり、四季があり、それにちなんだ地名が数多くあります。
そんな美しい地名が、役所のつまらない思惑で無くなってしまっているのです。特に平成の大合併で、そこまでしなくていいだろうと思えるほどの合併が進んでしまったことに梨木さんは憂いていらっしゃいます。
美しい風景を、厳しい自然の姿を、大事に残していきたいと思うなら、その地名を残すことも大事なのですね。
1519冊目(今年44冊目)☆☆☆☆☆
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