『ガソリン生活』 伊坂幸太郎
あのね、人間のやることの九十九パーセントは失敗なんだってさ。だから、失敗するのは普通の状態なんだ。フランク・ザッパが言うには、失敗するのを死ぬほど恐れているのは、自分を最高に格好いいと思っているうぬぼれた人間なんだって。(本文より)
この物語の主人公は、みんなから「緑デミ」と呼ばれる緑色のデミオです。お隣の家の白いカローラは「ザッパ」と呼ばれています。この車の持ち主は、大のフランク・ザッパファンなんです。だから、事あるごとにザッパのお言葉が登場します。
アルファロメオとシトロエンの意地の張り合いも面白かったし、列車や自転車との会話もなんだか面白かったなぁ!
それ以外にも車たちが会話するシーンが沢山出てくるのですが、車の身になってみると人間って勝手だなって思います。車たちは言われたとおりに走ってるだけなのに、遅いだの、古いだの言われてしまうんだものねぇ。
やっぱり伊坂さんの描く世界はいいなぁ!ずぅっとニヤニヤしながら読んでました。
1520冊目(今年45冊目)☆☆☆☆☆☆
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ガソリン生活著者:伊坂 幸太郎朝日新聞出版(2013-03-07)販売元:Amazon.co.jp
オススメ!
大学生の望月良夫は愛車のデミオ運転中に偶然会った女優の翠を目的地へ送り届けることに。
だが ... [続きを読む]
こんにちは^^
車が主人公の物語!めちゃくちゃ面白かったです!
物語も一体どういう展開になるんだろうとドキドキしながら読みました。
車目線で読んでいくと人間ってこうなんだなぁとちょっとイラッとしたりしました。これからは車にも気を遣って運転しようと思いました^m^
投稿: 苗坊 | 2013年7月14日 (日) 18:06
苗坊さん☆こんばんは
車の皆さんの仲良し感が楽しかったです(*^^)v
お隣のザッパくんがステキ過ぎて、次はザッパ君を主人公にして1冊書いて頂きたいほどです!
投稿: Roko(苗坊さんへ) | 2013年7月14日 (日) 20:55