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『スタンフォードの自分を変える教室』 ケリー・マクゴニガル

スタンフォードの自分を変える教室
ケリー・マクゴニガル
大和書房

 人間の脳って、ホントにばかなことばかりやってくれます。そんなこと分かってるのにツイやっちゃう事が余りにも多くて、悩んでしまっていたり、諦めてしまったりしていることが実にたくさんあります。

 この本は、そんな「困ったチャン」な脳の取り扱い方を親切に教えてくれています。

しようとしただけで、した気になってしまう

 他人事なら「バカだねぇ」って分かるけれど、我が身がそんなことをしているって気が付かないものですよねぇ。

 来週から○○するぞ~!と心に決めて、ウェアも揃えて、結局やらなかったって話、よくありますもの(-_-;)

 「身体にいいって聞いたからヨガをやってみようと思うの」という話をしていた友達がいて、しばらくしてから「いつからやるんだっけ?」と聞いても、「暇ができたらね」という答えだったり(>_<)

 腹筋をブルブルさせる機械とか、履くだけで痩せるスパッツとか、サプリメントとか、かっこいいジョギングシューズとか・・・ 、だから売れるんですよねぇ。

 考えただけで、やったことにすり替えてしまう脳って、怖いです。

 それ以外にも、

人には「明日はもっとできる」と考える習性がある

  とか

「考えるな」と言われたことを実行してしまう

  とか

複数の選択肢がある場合、簡単な方を選んでしまう

  とか

腹が減っていると危険を冒してしまう

 

 などなど、脳が勝手にやらかしてしまうことが本当にたくさんあるんです。

 どうしてそうなってしまうのか?という理由がこの本の中で紹介されていますので、本気で自分を変えたいと思うなら、是非読んでみてください。

 ここでは、その中のひとつをご紹介したいと思います。

ニュースで死亡事故やひどい話を聞くと、高額商品を買いたくなる

 悪いニュースを見たり聞いたりすると、人間は恐怖心を覚えます。そうすると、自分を守らなければならないという意識が発生します。自分を守る=生き延びる、と考える人は、気持ちが食欲へ向かいます。すると、ニュースの後のCMに出てきたポテトチップスや焼肉や、お寿司を食べたくなるのです。

 自分を守る=強くならねば、と考える人は、自分をより高く見せるためにブランド物や貴金属などの高額商品を購入することに心が動きます。

 テレビやラジオで、ニュースというのは大事なコンテンツです。朝・昼・晩に、必ずニュースの時間があって、それを視聴している人はたくさんいます。TVをあまり見ないわたしも、ニュースは割と見ています。

 ここ数年、こんな疑問が湧いてきたのです。「どうして、ニュース番組では悪いニュースばかり流すのだろう?」

 世の中では、モチロン悪いことも起きますけど、いいことだってたくさんあるんです。なのに「悪いことしかニュースにならないのは何故なんだろう?」って思いませんか?

 この本を読んで、その理由が分かったような気がします。たぶん、「悪いニュースを流すことで消費を喚起しよう」としている誰かが裏にいるのでしょうね。人間心理をうまく突いた作戦なのだと思います。

 それに負けないようにするにはどうしたらいいかって?

 簡単ですよ。ニュースを見なければいいんです。

 「それじゃ、世間で何が起きてるから分からなくて困るじゃない」って、思わなくていいんです。本当に必要なニュースは、周りの誰かが教えてくれますから。

 ちょっとした勇気が自分を変えてくれることに気が付ければ、人間はいつからでも変われるのです!

1548冊目(今年73冊目)☆☆☆☆☆☆

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