『人はあなたの顔をどう見ているか』 石井 政之
自分の容姿に自信がある人って、なかなかいませんよね。わたしから見たら、充分にきれいな人なのに、自信がないっていう人が多くてビックリしちゃいます。ドラッグストアや通販サイトに、プチ整形とか、若返り化粧品などが沢山あるのは、そういう人が多いからなのでしょうね。
わたしも自分の容姿に自信があるわけじゃないけど、人はどう思っているかは知らないけれど(笑)、そんなに酷いとも思っていないし、人前に出るのが恥ずかしいというという気持ちはサラサラないんです。どちらかと言えば、堂々としていると言われてしまう方でして (^^ゞ
そんな人は、世間では珍しい方だと気が付いたのは大人になってからです。どうして、みんなは、そんなに自分に自信がないのか?それはわたしにとって大きな謎だったんです。
この本の中で著者の石井さんが指摘しているのは、「学校の制服」です。思春期の青少年をつまらない制服で縛ってしまうから、みんな「お揃い」や「普通」を過剰に意識するようになってしまうというのは、よく分かるけど、悲しい事実ですねぇ。
それとは逆に、制服とは無関係な学生時代を送ったわたしは、実にラッキーだったのですね。自分は自分、他人は他人、という事を理解できないまま大人になってしまうと、それが大きな問題を作ってしまうとはね。
この本は高校生向けに書かれてますけど、他人の眼が気になって小さくなって生きている大人にも是非読んでもらいたい本です。
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