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『自分では気づかない、ココロの盲点』 池谷裕二

自分では気づかない、ココロの盲点

池谷裕二(いけがや ゆうじ)

朝日出版社

認知バイアスとは、非常に基本的な統計学的な誤り、社会的帰属の誤り、記憶の誤り(虚偽記憶)など人間が犯しやすい問題である。

 自分の行動や思考は、そのほとんどを自分で決定していると思いがちですけど、実はそうではない事が多いのだそうです。他人の意見や、一般常識と考えられていること(慣習)、流行などに大きく影響を受けてしまっているのです。

 更に困ったことには、人間は自分の行動を肯定しようとするので、それまで思ってもいなかったことを、「ホラね、そうなると思ったんだ」(あと知恵バイアス)なんて思ってしまうことも良くあります。

 もしあなたが、「あなたは公平にふるまっていますか?」と聞かれたら、どう答えますか?

 わたしだったら、「わたしには好き嫌いがありますから、おのずと不公平なことをします。」って答えます。

 でも、世間の人たちはそうではないのだそうです。ほとんどのみなさんは、「わたしは公平です!」と答えるのだそうです。そんなわけないだろう!って、思わず突っ込みたくなりますけどね~。みんな自分の事を平均的な人、普通の人、公平な人と思ってるらしいです。(自己中心性バイアス)

 こんなテスト結果もありました。60歳以上の人を2グループに分け、1つ目のグループには「これは心理テストです」と説明してから、24個の単語を眺めてもらいます。2つ目のグループには「これは暗記テストです」と説明してから、24個の単語を眺めてもらいます。

 どちらのグループの方が多くの単語を記憶していたでしょうか?

 答えはグループ1 心理テストと説明した方の人たちの方が単語の記憶数が多かったのだそうです。

 これを覚えるんだ!というプレッシャーを与えるよりも、気楽にしていた時の方が学習効果が上がるというのは、心へのプレッシャーがいかに身体に大きな影響を与えているのか?の証なのかもしれません。(確証バイアス)

 自分の行動をこうやって考えていくと、自分自身に疑問が沢山湧いてきます。わたしはいったい何者なのか?それは永遠の謎なのかしら?

1566冊目(今年9冊目)☆☆☆☆☆

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