『亭主力』 天野周一
突然の三行半を突き付けられた団塊世代の知人が、離婚された原因が自分には分からないと、何度も口にしていた。~ 中略~ 私はその人の奥様から聞かされていた。「結婚生活の30年間、あの人は私に一度もありがとうを言わなかった。私にも人生がある。残り少ない人生を自由にもっと楽しく過ごしたい。」と。(本文より)
日常の仕事を評価されないことに憤りを感じ、溜まりに溜まったストレスを一気に爆発させてしまう女性の気持ちを、ちっとも感じていない男性。こういう話をわたしも何人もの友人から何度も聞かされてきました。男性側の言い分と、女性側の言い分は表現こそ違うけれど、言っている内容はほとんど同じでした。
男のストレスは仕事だが、妻のストレスは夫である
三行半を突き付けようとまでは思っていなくても、単なる同居人だと思って生きている奥様方を沢山知っているわたしとしては、世の中のご亭主さんたちって何と鈍感なのだろう?と思うばかりです。
この本の著者である天野さんは、そんな男性に警鐘を鳴らし、亭主が変わる事こそが大事なのだとおっしゃっています。
仕事はあなたがいなくても回っていく。が、妻の笑顔を引き出すことができるのは、亭主である、あなただけなのだ。亭主が変われば、妻が変わる。妻が変われば、家族が変わる。家族が変われば、日本が変わる。
奥さんが怖くて家に帰りたくないという方はもとより、家はそんな心配はないよと思っているあなた!この本を開いてみてください。きっと、気になることが書いてありますよ!
日本中のご亭主の皆さんにおススメいたします。
1570冊目(今年13冊目)☆☆☆☆☆
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