『スティーブ・ジョブズ(1)』 ヤマザキ マリ
2011年、ウォルター・アイザックソンが「スティーブ・ジョブズがやってきたこと」をまとめた本(伝記というには、ちょっと違うような気がする)をヤマザキマリがコミックスにした、という点が実に面白いと思うのです。
原作では1行の文章だったところを、彼女なりの解釈で膨らませたり、コミカルな表現をしたりしていて、結果としては、かなり分かりやすいものになっています。
スティーブ・ジョブスが天才であることは、疑う事ができない事実ですが、彼は決して聖人ではありません。ハッキリ言って変人だし、わがままだし、でもスゴイ人だったのだということを、実に分かりやすく表現してくれています。
ヤマザキマリが、これだけ自由に描くことができたのは、原作者の度量が大きかったというのも確かだと思ます。
第1巻では2人のスティーブの出逢いが描かれています。まったく正反対の性格の持ち主である2人が、どうしてあそこまで上手くやっていけていたのか?その秘密を垣間見る事ができます。
スティーブ・ジョブズがどんな人だったのか知りたいと思うなら、ぜひ読んでみてくださいとお奨めしたい本です。
そして、真実は小説より奇なりということを、大いに感じて頂きたいのです。
1586冊目(今年29冊目)☆☆☆☆☆☆
« 『知らないこと、できないことに価値がある』 晝馬 輝夫 | トップページ | 『スティーブ・ジョブズ(2)』 ヤマザキ マリ »
「コミックス」カテゴリの記事
- 『トラとミケ 4 やさしい日々』 ねこまき 331(2023.11.28)
- 『トラとミケ 3 ゆかしい日々』 ねこまき 318(2023.11.15)
- 『きのう何食べた? 22』 よしながふみ 315(2023.11.12)
- 『トラとミケ 2 こいしい日々』 ねこまき 306(2023.11.03)
- 『わたしの1ケ月1000円ごほうび』 おづまりこ 307(2023.11.04)
「日本の作家 やらわ行」カテゴリの記事
- 『ムスコ物語』 ヤマザキマリ 316(2023.11.13)
- 『ぶたぶたの本屋さん』 矢崎存美 319(2023.11.16)
- 『きのう何食べた? 22』 よしながふみ 315(2023.11.12)
- 『みんなとちがっていいんだよ』 ROLLY 310(2023.11.07)
- 『非属の才能』 山田玲司 288(2023.10.16)
« 『知らないこと、できないことに価値がある』 晝馬 輝夫 | トップページ | 『スティーブ・ジョブズ(2)』 ヤマザキ マリ »
コメント