『スティーブ・ジョブズ(1)』 ヤマザキ マリ
2011年、ウォルター・アイザックソンが「スティーブ・ジョブズがやってきたこと」をまとめた本(伝記というには、ちょっと違うような気がする)をヤマザキマリがコミックスにした、という点が実に面白いと思うのです。
原作では1行の文章だったところを、彼女なりの解釈で膨らませたり、コミカルな表現をしたりしていて、結果としては、かなり分かりやすいものになっています。
スティーブ・ジョブスが天才であることは、疑う事ができない事実ですが、彼は決して聖人ではありません。ハッキリ言って変人だし、わがままだし、でもスゴイ人だったのだということを、実に分かりやすく表現してくれています。
ヤマザキマリが、これだけ自由に描くことができたのは、原作者の度量が大きかったというのも確かだと思ます。
第1巻では2人のスティーブの出逢いが描かれています。まったく正反対の性格の持ち主である2人が、どうしてあそこまで上手くやっていけていたのか?その秘密を垣間見る事ができます。
スティーブ・ジョブズがどんな人だったのか知りたいと思うなら、ぜひ読んでみてくださいとお奨めしたい本です。
そして、真実は小説より奇なりということを、大いに感じて頂きたいのです。
1586冊目(今年29冊目)☆☆☆☆☆☆
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