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『<いい子>じゃなきゃいけないの?』 香山リカ

<いい子>じゃなきゃいけないの?

香山リカ

ちくまプリマー新書 020

反抗期のない最近の子ども

 

 1歳から4歳くらいまでの第一反抗期はちゃんとあるのに、中学から高校くらいの年ごろの、いわゆる第二反抗期がない子どもが増えているのだそうです。

 

 第一反抗期は自然とそうしているのに対して、第二反抗期に関しては、本人の理性が関与してきます。

 

 わたしもそうだったなぁと今更ながらに思うのです。「ここで反抗して親に嫌われたらヤダなぁ」「いい子のフリしてようかな」なんてことを考えてしまうんです。ホントは、イヤならイヤとちゃんと反抗すればいいのに、親に合わせてしまっていることが結構ありました。

 

 昔は主張しないと手に入らないものが沢山あったから、かえってよかったのかもしれません。「あれが欲しい」→「ウチでは無理だ」みたいなことが多かったから、自分の力で何とかして手に入れようとする第一歩として反抗していたような気がします。

 

 今は豊かですからね。戦わなくても大抵のものは手に入ります。親の言うとおりにして、いい学校へ入って、いい会社に入ってみたいなことだけしていれば、一生は安泰だなんて思っている子どもが増えているのでしょうね。

 

 でも、よく考えるとヘンですよね。すべての事が上手くいくはずなんてないんだから、どこかで失敗をします。その時に、自分が選んだ道で失敗したなら納得できることも、他人が決めた道を失敗した時って、納得できるわけないですよね。

 

 その道を薦めた人を責めるのか?失敗した自分を責めるのか?次の選択肢を誰かに決めてもらおうとするのか?次の選択肢があるということにすら気が付かないのか?

 

 自分のことは自分で決めていいのだと、どうして誰も教えてくれないのかしら?

 

 自分の存在価値が分からなくなって、苦しんでいる子どもたちが沢山いるのに。その辛さを引きずったまま年老いてしまう人だっているというのに。

 

 いい子病で苦しんでいる子どもを見かけたら、こう言ってあげてください。

 

あなたは、あなたの好きなように生きればいいのよ!

 

1596冊目(今年39冊目)☆☆☆☆☆

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