『やってのける』 ハイディ・グラント・ハルバーソン
大和書房
わたしたちはたいてい、何をするのかは理解しています。問題は、それを思うように実行できないことです。行動に注目することが、成功への鍵です。(本文より)
わたしたちは、様々な課題を抱えています。勉強しなければならない、ダイエットしなければならない、会社のイヤな上司と話をしなければならない、朝早く起きなければならない・・・ etc.
そんなつまらない悩みで頭の中はいっぱいです。それを何とかしなければいけないことは分かっています。1つでも解決できればいいと心から思っています。でも、どうにもならないのは何故なんだろう?と、また悩みが増えてしまいます。
知識や能力を示したり、他者より良い成績や成果を上げたりすることを重視する目標のタイプを「証明型」と呼びます。証明型の目標では、ハッキリとした結果を得ることに労力が注がれます。(本文より)
こういう人、ホントに多いです。テストではより高得点を上げること、会社ではより昇進すること、結果がすべての人たちです。こういう人たちは「権威」や「ブランド」が大好きです。ですから、「ブランド」を手にする為という目標を掲げれば、頑張れるのです。
その反対の性格を持っているのが「習得型」です。証明型の人は「TOEIC700点」というような具体的な評価に興味があるのに対して、習得型の人は「英文の本が読める」とか「日常会話ができる」というところに興味があります。ですから、ここまでやったら終わりという限界にぶつかることはないのです。
いずれにしても、何かを得ようとするならば目標を立てる必要があります。漠然と勉強しなくっちゃ、ダイエットしなくっちゃと思っているだけでは、何もできません。
大きな目標を立てる時に、一番最初にするべきことは「小さな目標を立てる」ことです。そんなことですかなんて思わないでくださいね。この小さな目標こそが要なのです。
たとえば、「今年中に5㎏痩せたい」という目標があったとします。では、具体的には何をするのでしょうか?
「食べる量を減らす」
それは間違いではありませんが、具体的にはどんなことをするのでしょうか?「揚げ物やお菓子を食べないぞ~と1週間頑張ったけど、その反動でドカ食いしちゃいました!」じゃ意味ないですよね。
まずは計画を練らないと。
自分の食生活を記録して洗い直しをしてみるとか。食べるものを我慢するのはムリだから運動しようとか。どちらもムリだから脂肪吸引しちゃうとか(笑)。その結果、自分はダイエットをする必要がないという結果になるかもしれません。
方向性を見つけたら、それをどう実行するのかを決めればいいだけです。もし、自分で決められないなら、誰かに相談してもいいし、とにかく自分の頭の中で悩んでいるだけという状況から脱出できればいいんです。
「毎朝、起きたら深呼吸をする」くらいの小さな目標で十分です。それが着実にできるようになったら、もっと大きなことだってできるんです!
大事なのは最初の一歩なのですから!
1625冊目(今年68冊目)☆☆☆☆
« 『5年後、メディアは稼げるか』 佐々木 紀彦 | トップページ | 『異国トーキョー漂流記』 高野 秀行 »
「海外 その他」カテゴリの記事
- 『父が娘に語る美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。』 ヤニス・バルファキス(2022.06.17)
- 『ぼくはただ、物語を書きたかった。』 ラフィク・シャミ(2022.06.19)
- 『ハリス・バーディックの謎』 クリス・ヴァン・オールズバーグ(2022.05.28)
- 『サンダーバード完全写真資料集成』 スティーブン・ラリビエー(2022.05.18)
- 『パラリンピックは世界をかえる ルートヴィヒ・グットマンの物語』 ローリー・アレクサンダー(2022.04.29)
「心・脳・身体」カテゴリの記事
- 『人は、なぜ他人を許せないのか?』 中野信子(2022.06.15)
- 『努力不要論』 中野信子(2022.04.30)
- 『やわらかい頭の作り方』 細谷功 ヨシタケシンスケ(2022.01.29)
- 『生きるとは、自分の物語をつくること』 小川洋子 河合隼雄(2022.01.22)
- 『壊れた脳 生存する知』 山田規畝子(2022.01.08)
コメント