『喰らう読書』 荒俣 宏
いくら本を読んでも、その分私たちの人格が高貴になるわけではありません。本を読み過ぎると、かえって他人と話ができなくなったり、人の世話焼きに時間を使う事も嫌になってくることがあります。~中略~ そして何よりも、私たちが本で身につけた知識や教養など、多くの人にとっては何の関心もない事が多いのです。(本文より)
わたしが興味を持ったことを、同じように面白いと思う人は、この世のどこかにいるだろうとは思いますが、それは決して世の中の人全員に当てはまることではありません。こんなことを好きな自分という人は、かなりの物好きなんだくらいに思っておいた方が良いのです。
ところが、自分の好みが他人から評価されないことを理解できない人っているんですよね。そういう人って、友達がどんどんいなくなっちゃうんだろうなぁ。(汗)
わたしが尊敬する荒俣先生の好奇心は留まる事を知らないのですが、その原動力となっているのが読書です。どこからこんな本を探してくるのだろう?といつも疑問に思っていたのですが、その秘密がちりばめられた本でした。
そんな荒俣先生が師と仰ぐ方々を紹介されているのですが、みなさんいずれ劣らぬマニアックで、こんな方が書いた本ならさぞかし面白いだろうなぁと思います。
この本の中で紹介されていた本の中で、これは読みたいなぁと思う本が何冊もあって、こりゃ大変だわ!うれしい悲鳴です!
荒俣先生が薦めている「尻取りゲーム型読書」をさっそく始められそうです。
1627冊目(今年70冊目)☆☆☆☆☆
« 『異国トーキョー漂流記』 高野 秀行 | トップページ | 『スルーされない技術』 石田 彰洋 »
「新書」カテゴリの記事
- 『安いニッポン 「価格」が示す停滞』 中藤玲(2022.06.01)
- 『2030年の東京』 河合雅司 牧野知弘(2022.04.23)
- 『「婚活」がなくなる日』 苫米地英人(2021.12.21)
- 『パンデミックの文明論』 ヤマザキマリ 中野信子(2021.11.15)
- 『同調圧力 日本社会はなぜ息苦しいのか』 鴻上尚史 佐藤直樹(2021.10.31)
「本・書店・読書」カテゴリの記事
- 『荒野の古本屋』 森岡督行 356(2022.12.28)
- 『「一万円選書」でつながる架け橋』 岩田轍 264(2022.09.28)
- 『一万円選書』 岩田徹 253(2022.09.17)
- 『ビブリア古書堂の事件手帖Ⅱ 扉子さんと空白の時』 三上延 207(2022.08.02)
- 『読む薬 読書こそ万能薬』 五十嵐良雄 日本読書療法学会 監修(2022.07.25)
「日本の作家 あ行」カテゴリの記事
- 『八月の銀の雪』 伊予原新 33(2023.02.03)
- 『時代の変わり目を、やわらかく生きる』 石川理恵 28(2023.01.29)
- 『ボタニカ』 浅井まかて 25(2023.01.26)
- 『「一人で生きる」が当たり前になる社会』 荒川和久、中野信子 14(2023.01.15)
コメント