『蘇活力 実践篇』 南 和友
1つの物事に集中していると、片寄ったことに交感神経を働かせているので、副交感神経が付いてこず「飽きてしまった」「続けるのが嫌になった」ということになります。たとえばデスクワークなら、能率が下がったと思った時に散歩をしたり、スポーツをしたり、違うアプローチで交感神経を刺激し、その後に少しリラックスして副交感神経を働かせるのです。全く違うところに自律神経を働かせることで頭の疲れを取れます。(本文より)
好きなことをしている時は「飽きる」という感覚は生じないのに、イヤなことをしているとすぐに飽きてしまう秘密はここにあるのです。好きなことをしている時には、副交感神経がつかさどるリラックスした気持ちがあるので、他の人なら緊張するような難しいことをしていたとしても、それを感じずに作業することが出来るのです。
自分にとってはつまらなことを忍耐強くやっている人がいて、それをスゴイなぁと思うことがよくあるのですが、実はそうじゃないんですね。その人にとって、それは好きなことだからこそ長く続けてきているというワケなんです。
だから、何かを長く続けようと思うなら、その中に何か興味を持てる部分を見つけることこそが大事なのでしょうね。逆にいえば、1つも面白味を見出せないことに自分の時間を費やすことは、ただの無駄でしかないのです。無駄な時間だからこそ、飽きるし、嫌になるんです。
嫌なことでも、ご褒美を用意してやればできるさという人もいます。でも、わたしはそういうやり方は嫌いです。なぜなら、短期間なら何とかそれで凌げますが、長期間に渡るものだったら、ご褒美に飽きてしまえば終わりになってしまうからです。
著者はこの本の中で、新しい事にチャレンジすることこそが蘇活力を増す秘訣だと言っていますが、その根底にあるのは、好きなことに向かって突き進むことだと思います。
自分に正直に、そして、楽なことばかり考えないこと、そのあたりが蘇活力を高める秘訣であるようです。
この本は 書評サイト 「本が好き!」 より提供して頂きました。どうもありがとうございました。
1640冊目(今年83冊目)☆☆☆☆
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