『「ひらめき」を生む技術』 伊藤 穰一
著者と、映画監督のJ.J.エイブラムス、IDEOのティム・ブラウン、リンクトインのリード・ホフマン、コメディアンのパラチュンデの4人との対談が収められた本です。
これまでのような仕事のやり方が少しずつ変わってきています。
新しい何かを作り出すときに最も必要なのは何なのか?について、この本で語られているポイントは「地図ではなく、よいコンパスを持つこと」。つまり、既にある情報に頼るのではなく、自らの力で探し出すことでした。
インターネット検索は、実に簡単に物事を調べることができます。その結果を見て、そんなものだと安易に考えてしまうことって、実はとても怖いことなんです。文章にしてしまえばホンの数行になってしまうけど、そこに書ききれない何かがあったり、書いてはいけない何かがあったりということはないのでしょうか?
自分で地道に調べたり、関係者から話を聞いてみたりすることによって何か新しい事実が分かるかもしれません。
もう既に存在するものについてはあまり重点を置いていない(本文より)
そして、これまでになかったものについては、調べようもありません。そんな時にはどうすればいいのか?結局は自分の頭で考えるしかないんです。煮詰まったら誰かと話をしてみる。そこでヒントが見つかったら又考えてみる。その繰り返ししかないのです。
そうやってひねり出された新しいものは、きっとこれまでにない素晴らしいもののはずです。それがもたらす豊かな生活を夢見て、技術開発は続くのでしょう。
十分に発達した科学技術は、魔法と見分けがつかない(アーサー・C・クラーク)
1642冊目(今年85冊目)☆☆☆☆☆
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