『99%の人が知らないこの世界の秘密』 内海 聡
健康でない状態が人間として自然である(本文より)
この本の前半は世界はこうなっているのだという話ですが、後半は著者の専門である医学関係の話に終始しています。とはいえ、根っこのところは同じで「世の中の誰かさんに刷り込まれてしまった常識にだまされるな!」という事なのです。
「人間は健康なのが自然なのだ」ということを信じている人って多いですよね。どこか悪いところがあったら、それは良くないことであると考え、悪いところがあったら医学の力を借りてより短時間で健康になろうとするわけです。
たとえば風邪をひいたら、熱を下げましょう、咳を止めましょう、痛みを止めましょうという薬を飲んだり、注射を打ってもらったりします。それが当たり前だと思っている人が世の中の大半です。
でもね、人間ってある程度のことは自力で直せる自然治癒力ってものを持っています。風邪とか、ちょっとした擦り傷や切り傷だったら、医者に行かなくても治せます。むしろ薬に頼らない方がちゃんと治せるし、免疫も強くなるんです。
医者へ足繁く通うより、サプリを一生懸命飲むより、まずは自分が食べるものに気を付けることの方がよっぽど大事なことですよね。身元の確かなものを食べること。身体を適度に動かすこと。そういう基本的なことをちゃんとして、自分の身は自分で守らなければいけないのです。
でも、そういうことを誰も教えてくれないのは何故なんでしょう?
だって、教えちゃったらお医者さんや薬屋さんが儲からないじゃない!
そんな世の中のシステムについて考え直すのも大事なことですよね。
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