『親愛なる』 いとう せいこう
この本は当初、1人1人にパーソナライズした形でのネット限定販売していました。それを一般用として書籍化されました。
物語は1通のメールから始まります。ある人にメールを送ったはずなのに、違う人に届いてしまい、その返事が返ってきます。メルアドが間違っていたわけでもないのに、何故なんだろう?とそのメールに返信すると、更に別の人からもメールが返ってくるのです。
そんなはずはないと思いつつも、メールを打ち続ける主人公。何となく、薄気味悪い感じが漂っています。
そして、突然舞台は韓国へ飛びます。現代なのか、近未来なのか良く分からないけど、わたしの頭の中のイメージは、まさにブレードランナーでした。
この小説を一般用で読んでも面白かったのだから、パーソナライズ版だったら、もっとゾクゾクしたんだろうな~!というところが、ちょっと悔しかったです。
1659冊目(今年6冊目)☆☆☆☆☆
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