『Advanced Style』 アリ・セス・コーエン
ニューヨークで見つけた上級者のおしゃれスナップ
大和書房
ストリートファッションの写真集というのは良くありますが、被写体は大抵若い人ばかりです。この写真集に登場する女性たちは60歳以上、最高齢の方は100歳を超えています。彼女たちはマダムと呼ぶにふさわしい、お洒落な方々ばかりです。
ファッショナブルというと、日本では流行に乗ったスタイルのことばかりになってしまいますが、彼女たちはそういうものとは関係ない「自分のスタイル」を持っています。ハイファッション系の方も、ポップ系の方も、それぞれに「自分らしいステキさ」を表現されています。
Amazonの書評を見ると、「彼女たちは確かにステキだけど、ウチの母親がこうだったら困る」という意見があって、それはいかにも日本人的気弱さの表れだなぁと思いました。どんなに奇抜だろうが、実用的でなかろうが、本人がその装いをすることで自己表現をしているのだということを尊重すべきだと思うのです。
お洒落をして、しっかり化粧をして、胸を張ってニューヨークの街を歩くマダムたちは実にステキです。こうやって生きられるなら長生きもいいものだと思えます。
歳をとったら地味な服を着て、化粧っ気もなく、カートを押して出かけるのは医者とスーパーだけじゃつまらない!って思うわたしにとって、このマダムたちはこれからの自分の目標です。
1683冊目(今年30冊目)☆☆☆☆☆
« 『1万円起業』 クリス・ギレボー | トップページ | 『世界一ふざけた夢の叶え方』 ひすいこたろう 菅野一勢 柳田厚志 »
「海外 その他」カテゴリの記事
- 『ぼくが子どもだったころ』 エーリヒ・ケストナー 268(2023.09.26)
- 『熟睡者』 クリスティアン・ベネディクト ミンナ・トゥーンベリエル 265(2023.09.22)
- 『フランスの高校生が学んでいる10人の哲学者』 シャルル・ペパン 270(2023.09.28)
- 『死者宅の清掃』 キム・ワン 蓮池薫 訳 215(2023.08.03)
「デザイン・アート・写真」カテゴリの記事
- 「甲斐荘楠音の全貌 絵画、演劇、映画を越境する個性」展図録 230(2023.08.19)
- 『東京のかわいい看板建築さんぽ』 宮下潤也 235(2023.08.23)
- 『目の見えない白鳥さんとアートを見にいく』 川内有緒 230(2023.08.18)
- 『まねっこカメレオン』 リト 221(2023.08.09)
- 『絵とき百貨店「文化誌」』 宮野力哉 224(2023.08.12)
« 『1万円起業』 クリス・ギレボー | トップページ | 『世界一ふざけた夢の叶え方』 ひすいこたろう 菅野一勢 柳田厚志 »
コメント