『アイネクライネナハトムジーク』 伊坂幸太郎
伊坂さんの作品には、いつも変な人が登場して、その変さゆえにトラブルに巻き込まれたりするんだけど、今回は悪い人は1人も出てきません。その代わりにほのぼのした愛が、いろんな人たちを繋いでいきます。
この作品の中で気に入った言葉は、イヤな奴に絡まれている人を助けるこのセリフです。
「この娘さんのお父さんが誰なのかご存知ないんですか?」
こんなこと言われたら、どんな人って特定されているわけでもないのに、怖~いパパがいるのかって勝手に想像しちゃいますよね。
そして、ボクシング・ヘビー級のチャンピオンのリングネームが「ウィンストン小野」ってのは、ズシッときましたねぇ。
それと、100円で今の自分にぴったりの曲を選んでくれる斉藤さんの店、ウチの近くにあったらいいなぁ!
特別な事件がなくたって、人生にはいろんなことがあって、ドキドキしたり、笑ったり、泣いたりするんです。物語はわたしたちの周りに溢れているんだなって思う作品でした。
1687冊目(今年34冊目)☆☆☆☆☆
« 『大奥 第12巻』 よしながふみ | トップページ | 『もし僕がいま25歳なら、こんな50のやりたいことがある。』 松浦弥太郎 »
「日本の作家 あ行」カテゴリの記事
- 『シュガータイム』 小川洋子 205(2022.07.31)
- 『D坂の殺人事件』 江戸川乱歩 216(2022.08.11)
- 『世間とズレちゃうのはしょうがない』 養老孟司 伊集院光 204(2022.07.30)
- 『川まつりの夜』 岩城範枝 出久根育 210(2022.08.05)
- 『ことわざから出会う心理学』 今田寛 211(2022.08.06)
« 『大奥 第12巻』 よしながふみ | トップページ | 『もし僕がいま25歳なら、こんな50のやりたいことがある。』 松浦弥太郎 »
コメント