『街を変える小さな店』 堀部篤史
学校のそばとか、駅前とか、かつては町に本屋さんがあるのは当たり前のことでした。でも、今どきの本屋さんは大手のチェーン店ばかり、個人経営の本屋さんはホントに少なくなりました。
京都の小さな本屋さんがいかにして存続してきたかをまとめたこの本を読んでいると、本屋さんの在り方を考えさせられてしまいました。一般的な本屋さんは取次店という仕組みの中で、がんじがらめに縛り付けられています。
そこから抜け出すには、「自分の店の色」を押し出していこうという強い意志が必要なのです。そして、その意志を継続することが必要なのです。他人からは「変わった人だ」といわれるくらいなことをやり続けなけらばならないのです。
これは書店だけでなく、他の業態でも同じことなのだと思います。本部のやり方とか、世間の常識とか、流行とか、そういうことにばかりに気を取られてしまうと、自分がやるべきことを見失ってしまう。それが一番怖いことなのです。
自分の主張を押し通すことができるかどうか?そして、店を訪れてくれる人の話をどれだけ真剣に聞くことができるかどうか?そこに小さな店の生きる道が見つかるのでしょうね。
1242冊目(今年16冊目)☆☆☆☆
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