『買いたがる脳』 デイビッド・ルイス
わたしたちは、自分の買い物に対して「これは自分で選択している」と思っています。ですから、何故それを買ったの?と聞かれたら、「自分が欲しいと思ったから買った」と答えるはずです。
なのに、何年か前に買ったものを前にして「何でこれを買ったんだろう?」なんて思うことがあります。それを買ったときの満足しかなくて、その後は忘れ去られてしまうようなものが確かに存在するのです。
そして、いつも買ってるものであっても、何故いつもそれなのか?について説明できないものがあります。Aという製品と同等のBというもので何か不都合があるのか?と冷静に考えてみると、どっちでもいいやというものはいくらでもあるのです。
なんてことを考えていくと、わたしは何を基準に買い物をしているんだろう?という疑問が沸いてくるのです。
CMで見て気になったから?有名なブランドだから?商品についていたキャッチコピーが良かったから?友達が持っていたから?実家でずっと使っていたから?値段が安かったから?
結局は誰かから与えられた情報や、その場の雰囲気によって買わされているものがほとんどなのですよね。そういう外的な力を知らずにいるのと、分かっているのとでは、日々の生活がまったく違ってくると思えるのです。
どうして自分は、そんなに買いたがるんだろう?って考えてみると、いろんなことが分かってくるような気がします。
1243冊目(今年17冊目)☆☆☆☆
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