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『未来の年表』 河合雅司

未来の年表

河合雅司

講談社現代新書 2431

 この本の表紙に書かれている文字を読んだだけでも、ふーっとため息をつきたくなる感じですが、これが現実なんですよね。「女性の半数が50歳超え」「3戸に1戸が空き家に」なんてあたりは実感がありますが、「自治体の半数が消滅」なんて想像したこともありませんでした。

 ここに書かれていることの殆どは、わたしが生きている間に起きるであろうことなんです。そして、急にそんなことになったわけじゃなくて、どうしたってこうなっていくということばかりなのです。

 子供は増えず、老人はなかなか死なないのですから、少子高齢化社会は間違いなく進行しています。元気な人はできるだけ働き続けましょう的な掛け声は色々出てますが、本当の問題は「金詰り」なのではないかと、わたしは考えています。

 一部の人、特に老人が持っているお金(財産)を死蔵してしまっているから、お金が世間で回らなくなってしまっているように思えてしょうがないのです。

 物を買うということは決してなくなりませんが、これから本当に必要なのはサービスを買うということだと思います。サービスとはタダではなく有料なのだということを分かっていない日本人が余りにも多いのです。

 何でもかんでも自分でやろうとするのではなく、誰かにやってもらった方が早く、上手く、美しくできることに関してはお金を払う意味があるのだということを、分かって欲しいなぁと思うことがとても多いのです。

 そして、余分にあるお金は誰かのために使う(寄付とかボランティア)ということの有意義さを知ることも、これからの時代のキーワードであるように思います。

 役所だの、国だのが何か考えてくれるだろうなんて待っていたって何も起きません。一人一人が未来について正しく認識し、悩み、打開していくこと、それなしには明るい未来はないだろうなと思うのです。

1301冊目(今年19冊目)☆☆☆☆☆

未来の年表
未来の年表2
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未来のドリル コロナが見せた日本の弱点

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