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『やかまし村の子どもたち』 アストリッド・リンドグレーン

Yakamasimura

やかまし村の子どもたち
Alla vi barn i Bullerbyn

アストリッド・リンドグレーン
Astrid Lindgren

大塚勇三 訳

岩波少年文庫 128

スウェーデン

 この本がスウェーデンで出版されたのが1947年、翻訳されて日本で初めて出版されたのが1965年。この日付を見てビックリしたのです。たぶんわたしがこの本を初めて読んだのが1966年なので、この本が日本で出版されて割とすぐに読んだことになるんだなぁって気が付きました。

 

 当時はTVのクイズでチャンピオンになって「夢のハワイへ行きましょう!」というくらい、外国がまだまだ遠い世界でした。子供だったわたしたちは外国の事が書かれた本を読んで、想像を巡らすことが多かったのです。

 

 とはいっても、それまで外国といってもアメリカとフランスとイギリス位しか知りませんでした。そんな頃に、北欧にスウェーデンという国があるのだということをこの本を通じて知ったのです。

 

 小学生の時、わたしは図書委員をしていました。そして別のクラスの図書委員だったサンボンと友達になりました。夏休みにはいつも学校の図書室へ行って、貸出カウンターのお仕事をしたり、本を読んだり、読んだ本の話をしたりしていました。当時はエアコンなんかなかったけど、図書館が暑かったという記憶はないんです。それだけ本が好きだったということなのでしょうか(笑)

 

 彼女は「やかまし村」が大好きだって言ってました。わたしはどちらかというと「ピッピ」の方が好きでした。今思えば、本を読む楽しさを共有するすることができる初めての友達だったのです。

 

 先日、彼女が雑貨のお店を開いたというので訪れてみたら、お店にはやっぱりこの本が置いてありました。それがとてもとても嬉しくて仕方ありませんでした。13歳までに好きになったことは一生好きなのだというのは本当なのですね。

 

 久し振りに読んだ「やかまし村」はやっぱり、にぎやかでした。そして、小学校の図書室での楽しかった時間を思い出すことができました。

 

1307冊目(今年25冊目)☆☆☆☆☆

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