『大軍都・東京を歩く』 黒田 涼
北の丸公園内にあるレンガ造りの東京国立近代美術館工芸館が、元近衛師団司令部だったことや、東日本大震災で天井が崩落し解体が決まってしまった、かつて在郷軍人会の軍人会館であった九段会館などは、訪れたこともありますが、東京には実に多くの軍の建物や遺跡がたくさんあります。
こういったものが作られた時代には、都内といっても広い土地がたくさんあったので、かなり自由に作れたのでしょうね。新しい建物が作られることになっても、あえて残しているものもあり、大きすぎて動かせないために残ったものもありますが、こういうものはなるべく残しておくことが後世のために大事なことだと思います。
今や観光地となってしまったお台場だって、元は大砲を置くための場所だったわけだし、そういう歴史を伝えていくこと、それが平和な世界を維持していくためにとても必要なことだと思うのです。
日本がアメリカと戦争をしたことすら知らない世代がいます。その人たちに、日本はこれまでどんなことをしてきたのかという真実を知ってもらうためにも、大事なことだと思うのです。
1343冊目(今年61冊目)☆☆☆☆
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