『花咲小路四丁目の聖人』 小路幸也
主人公の父「セイさん」はイギリスから帰化した人で、実はかつて大泥棒だったのですが、今はモデラーとして地味な生活をしてます。
紅茶が好きで、お散歩のときにはステッキを忘れず、カッコいい英国紳士の風貌と大泥棒という組み合わせが、この物語の基本にあるようです。
本の最初のほうで、そういう説明を一生懸命にしているのですが、ちょっと性急な感じかなぁ。大枠が分かってしまえば、物語はスルスルと進むのですが、やや力づくな感じがしました。
とはいえ、商店街を乗っ取ろうとしている大企業との戦いはなかなか面白かったです。郊外の商店街が生き残っていくためには、いろんな努力が必要なのだなという現実が突き付けられたような気がします。
1345冊目(今年63冊目)☆☆☆☆
2399冊目(今年98冊目)
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