『久米宏です。-ニュースステーションはザ・ベストテンだった-』 久米 宏
久米さんはアメリカCNNのインタビューにこう答えています。
「私はエンターテイナーであり、コメディアンであり、MCだ。」
わたしが最初に久米さんを知ったのは「ぴったしカンカン」でした。この人、アナウンサーなのに面白いなぁってのが最初の感想で、その気持ちは今も変わらずに持っています。「料理天国」、「おしゃれ」、「ザ・ベストテン」、どの番組も好きでした。
そんな久米さんがニュース番組をやるっていうのにはかなり驚きました。でも、始まってみれば、やっぱり面白くて、それまでのただ原稿を読むだけのアナウンサーとは一線を画していたという部分を強く感じました。それは、エンターテイナーという部分が大きかったのだと思います。
話題の人にインタビューするのに、面白い質問をするのは当たり前ですけど、それ以外の要素がとても多かったのです。トム・ハンクスのインタビューの時に、2人で並んで立って、身長が同じだね。椅子に座って足の裏を合わせて、足のサイズも同じだね。なんてやってました(笑) こんな話をする人なんて他にはいませんもの。規格外の人だなぁって思います。
釣り好きのハリソン・フォードには、とてもステキな和竿を見せて、「いい竿でしょう、欲しいでしょう、でもあげない」なんて言ってましたもの。こういうセリフを思いつくあたり、只者ではありません。
元々はラジオのアナウンサーで、永六輔さんに鍛えられてここまでやってこられたのだと、何度もおっしゃっています。そして生番組が大好きというところも、ラジオ育ちだからこそなのでしょうね。70歳を超えられて、これからは好きなことしかしないとおっしゃってます。
久米さんの語りには自由を感じます。常に自分がこう思うということを話そうとする気概を感じます。いつまでもお元気で話し続けて欲しいなぁと思うのです。
1360冊目(今年15冊目)☆☆☆☆☆
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