『人生万事塞翁が丙午』 青島幸男
この本の題名は、人生どんなことがあるかわからないよという意味の「人生万事塞翁が馬」と、主人公であるハナさんの干支「丙午」がミックスされています。ハナさんは青島さんのお母さんがモデルで、堀留にあった青島さんの実家が営んでいた仕出し屋さん「弁菊」さんで起きるいろんな出来事が描かれています。
この小説は1981年に直木賞を取り、82年にTVドラマ化されました。その時にハナさんを演じたのは桃井かおりさんでした。
当時は会社に社員食堂などない時代で、会社や役所で仕出し弁当を取っているところが多かったのです。毎日仕事に追われ、子供の世話や姑の世話、道楽好きな亭主の世話、商家の女将さんはホントに忙しかったんだろうなぁって思います。
それでも、平和な時代はまだ良かったんですね。ご亭主が兵隊にとられ、郊外へ疎開し、いろんな意味で苦労されたハナさん。
青島さんは、そんなお母さんのことをとても愛していたのでしょうね。どんな場面でもハナさんの気持ちを一生懸命に考えて文字にしたという感があります。
人生って、良いときもあれば悪いときもある。今が不幸だからって、明日も不幸だとは限らない。明日幸せだから、明後日も幸せだとは限らない。そんなことを考える今に、ぴったりな本だったなと思います。
1365冊目(今年20冊目)☆☆☆☆☆
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