『SHOE DOG 靴にすべてを。』 フィル・ナイト
今やスポーツシューズやウェアのメーカーとして世界有数のメーカーとなったナイキですが、最初は日本のシューズメーカー「オニツカ」の代理店になりたくて、フィル・ナイトが日本にやってきたところから話が始まります。
とはいっても、アメリカから日本に来て契約して、そのまま帰ったというわけじゃないんです。ハワイを手始めにアジアの国々を廻り、ヨーロッパへもエジプトへも、要するに世界旅行をしているのです。せっかく海外へ行くんだから、ぐるっと見てこようじゃないかという好奇心が、とてつもなく豊かなのです。
オニツカとの契約も、かなりハッタリをかましてるし、いろんな意味で冒険野郎なフィルですが、そのくらい飛びぬけた発想ができる人だからこそ、ナイキという会社ができたのだなと納得してしまいました。
ナイキが独自に靴を生産するようになってから、テニスのナスターゼ、コナーズ、マッケンローと契約を結んだ辺り、スポーツビジネスがこの頃から盛んになっていったのだということが良く分かるエピソードがいろいろありました。
フィル・ナイト自身走ることが好きだったので、靴の開発はランニングシューズから始まったのですが、テニス、フットボール、サッカー、バスケットボール、野球など、アメリカのプロスポーツの発展と共にナイキは大きくなっていったのですね。
オリンピックの裏側での営業合戦や、選手たちとの関わり合い方など、スポーツビジネスってとてつもないのだと、改めて感じるのでした。
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