『菅見妄語 常識は凡人のもの』 藤原正彦
藤原さんのことは、「世にも美しい数学入門」でしか知らなかったのですが、この本のタイトルがとても気に入ったので読んでみました。
やっぱり数学者でらっしゃるから、論理が分かりやすいですねぇ。一見無謀な行動に見えても、ちゃんと勝算があってやってらっしゃるのだけど、奥様からは完膚なきまでに叩きのめされるってオチがいつもついていて、ユーモアの心を常に持ってらっしゃる方なんだなってことを感じます。
そんなこと常識なのだから止めておきなさい。という言葉に、凡人はすぐに反応してしまいます。そうか、そんなことをやったら笑われてしまうのかと諦めてしまうことがとても多いのです。でも、そんなことを考えていたら、新しいことなんて何もできないのです。
誰もやっていないから、やってみよう!そこから新しい考え方、新しいやり方が生まれるのです。そういう気持ちをいつも持っている藤原先生は、間違いなく凡人であるわけがないのです。
1399冊目(今年54冊目)☆☆☆☆☆
« 『金曜日の本屋さん 秋とポタージュ』 名取佐和子 | トップページ | 『フェリックスの手紙』 アネッテ・ランゲン、コンスタンツァ・ドロープ »
「日本の作家 は行」カテゴリの記事
- 『誤作動する脳』 樋口直美 24-314-3340(2024.11.04)
- 『デスメタルアフリカ』 ハマザキカク 24-317-3343(2024.11.07)
- 『87歳、現役トレーダー シゲルさん』 藤本茂 24-302-3328(2024.10.23)
- 『転がる珠玉のように』 ブレイディみかこ 24-308-3334(2024.10.29)
- 『100分de名著「ドリトル先生航海記」』 福岡伸一 24-299-3325 (2024.10.20)
« 『金曜日の本屋さん 秋とポタージュ』 名取佐和子 | トップページ | 『フェリックスの手紙』 アネッテ・ランゲン、コンスタンツァ・ドロープ »
コメント