『雲と鉛筆』 吉田篤弘
主人公は鉛筆工場の「2B部」に勤めています。その工場で支給された「全十七種類すべてを収めた鉛筆箱」(B~6B、H~9H、HB、F)の鉛筆を使って絵を描くのが趣味です。
毎日工場から帰ってきたら、やかんでお湯を沸かしてお茶を飲み、読書し、スケッチブックに鉛筆で絵を描く。そんな毎日を過ごしています。
彼は余計なものはほとんど持たずに生きています。休みの日に出かけるのも徒歩。そんなに遠くに出かける必要もないし、徒歩圏内にステキな場所がいくらでもあるから、そういう場所を徒歩で訪れるだけ心満たされているのです。
そんなシンプルな生活だけど、決して飽きることはないのです。毎日何かが、ちょっとずつ違うのですから。
吉田さんらしい、不思議な、そして静かな世界の住人がまた一人増えました。
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