『木洩れ日に泳ぐ魚』 恩田陸
引越しの荷物がすべて無くなった部屋にいる男女2人。何もない部屋で、最後にどうしてもっ聞いておきたい話があるのだが、どうも気まずい。たわいもない話から少しずつ深い話になっていく。でも、核心にはなかなか近づけない。
アキとヒロ、2人の気持ちが交互に書かれている文章から、少しずつ2人の関係が分かってくるに連れ、わたしの最初の思い込みは二転三転していくのです。
そうだったんだ、2人は単なる恋人同士じゃなかったんだ!
なのに、どうして話が噛み合わないんだろう?
彼の母親は何故彼女に会わなくていいと言うんだろう?
アキがつぶやく「愛がなければ嫉妬もない」という言葉、これは実に重い言葉です。ダメだと言われるから燃える気持ちを持ち続けられたのかもしれないけど、ダメじゃないと分かったら、急に冷めてしまう心。人の気持ちというのも実に複雑なものです。
たった2人の会話で、ここまで物語が展開していくなんて、さすが恩田陸です。素晴らしい!!
1477冊目(今年15冊目)☆☆☆☆☆
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