『イシイカナコが笑うなら』 額賀澪
菅野京平は高校の教師。この春から母校で教えることになりました。この学校には言い伝えがあって、高校3年生の時に、受験に失敗して悲観したイシイカナコが学校の屋上から飛び降り自殺して、その幽霊が生徒に声を掛けてくるというのです。
そんなにバカな話をと思っていた京平でしたが、ある日、そのイシイカンコに出会ってしまったのです。そして、人生やり直し事業をやってみない?と声を掛けられたのです。
自分の教師としての資質や自分の性格に疑問を持っていた京平は、カナコの言葉に心惹かれてしまいました。もしかしたら自分の人生をやり直せるのかもしれないと思ったのです。
そして、カナコに連れられて自分が高校3年生だった時代にタイムスリップしてしまったのです。
幽霊のイシイカナコは、自分の人生を悔やみ続けている菅野にビシビシと言いたいことを言ってきます。
勝手に自分の人生のハードルを上げて、勝手に挫折して、勝手に自分のせいにしてるんだよ
京平は高校時代をやり直しながら、いろんなことに気付いていきます。クラスメートだったのに、深く付き合うことのなかった友達のこととか、親との関係とか、31歳の大人の目で見てみると、高校生って他人に対して自分をきちんと表現できないんだなって、初めて気付くことばかりです。
元の世界へ戻ってきた京平は、ある生徒からこんな話を聞きます。
イシイカナコは、後悔や無念の残る時間に、その子を連れて行ってくれるって私は聞きました。現実は変えられないけど、その人の中にある過ぎ去ったあの日の後悔を救ってくれるんだって
京平がカナコと過ごした時間は、実際には存在しない時間なんだけど、京平にとっては特別な時間だったんだろうなぁって思います。
「あの時、こうしておけば」という後悔は、その後ずっと引きずってしまいがちだけど、実は考え方を変えたら何とかなるものなのかもねって思えてきました。
イシイカナコは自分では幽霊だって言ってるけど、実は天使なのかもね?
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