『恭一郎と七人の叔母』 小路幸也
恭一郎くんのお母さんは8人姉妹の長女です。ですから、彼には7人の叔母さんがいます。お母さんのおなかにいる時にお父さんが事故で亡くなってしまって、お母さんは実家へ戻ってきました。ですから、恭一郎くんは、生まれた時からずっと7人の叔母さんたちと一緒に暮らしてきたのです。
7人の叔母さんたちは、それぞれ別の場所で暮らしているのですが、1年に1回、お正月には全員集まってすき焼きを食べるのが、この家の伝統になっています。そこで恭一郎くんは、あることに気付いてしまったのです。7人の叔母さんたち、全員が同じように仲が良いわけじゃないってことに。
姉妹とはいえ、それぞれに違う人間ですから、いろいろな個性を持っています。祖父母は彼女たちをかなり自由に育てたようです。まぁ、8人もいれば、そうそう構ってばかりもいられませんからね。職業を持った人も、専業主婦もいますけど、それぞれに個性を発揮して生きています。
彼女たちの人生は、いろいろな波風はありますが概ね幸せなものです。そんな叔母さんたちに囲まれて育った恭一郎くん。彼の人生がどうなっていくのか、そちらに興味が湧いてきます。続編はあるのかな?
1483冊目(今年21冊目)☆☆☆☆
« 『今夜、笑いの数を数えましょう』 いとうせいこう | トップページ | 『僕らが毎日やっている最強の読み方』 池上彰 佐藤優 »
「日本の作家 さ行」カテゴリの記事
- 『読書のチカラ』 斉藤孝(2022.05.08)
- 『イスラエルとユダヤ人 考察ノート』 佐藤優(2022.05.05)
- 『なごり歌』 朱川湊(2022.05.02)
- 『奇跡のミシン 天国の声、届けます』 清水有生(2022.05.19)
- 『うまれることば、しぬことば』 酒井順子(2022.04.21)
« 『今夜、笑いの数を数えましょう』 いとうせいこう | トップページ | 『僕らが毎日やっている最強の読み方』 池上彰 佐藤優 »
コメント