『むかしむかしあるところに、死体がありました。』 青柳碧人
- 一寸法師の不在証明
- 花咲か死者伝言
- つるの倒叙がえし
- 密室竜宮城
- 絶海の鬼ヶ島
上記5編が収められています。
いずれも有名な昔話が下敷きになってますけど、ミステリー仕立てなんです。一寸法師が大きくなってからの事件とか、竜宮城で密室殺人事件が起きたり、いろんな事件の真相を追っていくのです。
昔話に登場する人たちは、ほとんどが素朴な人たちなんですけど、意外と欲深い人がいて、そんな人が問題を起こします。
それに比べると、花咲か爺さんの犬も、恩返しする鶴も、竜宮城の亀も、動物たちはみんな優しい心を持ってます。彼らの献身的な優しさに、仇しか返せない人間って何なんでしょうねぇ?
昔話をこうやって展開していくというアイデア、とっても面白かったです。
#むかしむかしあるところに死体がありました #NetGalleyJP
1512冊目(今年50冊目)
« 『女中譚』 中島京子 | トップページ | 『懐かしの空き缶大図鑑』 石川浩司 »
「日本の作家 あ行」カテゴリの記事
- 『江戸とアバター』 池上英子 田中優子 147(2023.05.27)
- 『40 翼ふたたび』 石田衣良 148(2023.05.28)
- 『トリツカレ男』 いしいしんじ 120(2023.04.30)
- 『くらべる時代 昭和と平成』 おかべたかし 123(2023.05.03)
「NetGalleyJP」カテゴリの記事
- 『人がつくった川・荒川』 長谷川敦 132(2023.05.12)
- 『一年一組 せんせいあのね』 鹿島和夫 ヨシタケシンスケ 140(2023.05.20)
- 『寝煙草の危険』 マリアーナ・エンリケス 139(2023.05.19)
- 『ぼくらは星を見つけた』 戸森しるこ 136(2023.05.16)
- 『小日向でお茶を』 中島京子 116(2023.04.26)
コメント