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『インナー・シティ・ブルース』 長谷川町蔵

インナー・シティ・ブルース

長谷川町蔵(はせがわ まちぞう)

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 代々、陰陽師として働いてきた囲間(かこいま)家。父が亡くなってからは三姉妹(鴎、楽、雨)が東京の町を守るために働いている。

 徳川家康が江戸に都を移し、その後も栄え続けたのは、この地の気を陰陽師が整えて来たからと言われています。江戸城の周りを囲む堀、鬼門には東照宮など、町が悪い力に屈しないために色々な仕掛けをしてあるのです。

 ところが、最近は再開発という名のものに、そういう大事な場所を壊してしまうことがあり、それが原因で事故や天変地異が起きるのだという説があります。

 この物語の中で、様々な土地の記憶というのが語られています。その土地にかつて住んでいた人、そこで起こった事件や事故、それに対する怨念のようなものが土地に残ってしまい、悪さをするというようなことは、決して迷信ではなく今も続いている事実だと思います。

 軽いタッチで物語は進行していきますけど、よく考えると怖い話がたくさんあるなぁって思いながら読みました。これは、続編も期待できそうです。

#インナーシティブルース #NetGalleyJP

1507冊目(今年45冊目)

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