『水曜日の手紙』 森沢明夫
水曜日のことを書いた手紙を送ると、他の誰かの水曜日のことが書かれた手紙が送られてくるという「水曜日郵便局」に手紙を送った2人と、その手紙を受取り、送り出す仕事をしている人の物語。
日常に追われ、夢も何もない主婦の直美さんは、勇気を振り絞って手紙を投函しました。別の場所では、絵本作家になる夢を持っていた洋輝くんも、その夢を手紙に書きました。
この2人の手紙が、それぞれの運命を変えていきます。
2人が書いたことは、その時に心に浮かんだことなんです。今の自分を書いているのか、何年か後にそうでありたい自分を書いているのか、どちらにしても嘘ではないんだなと思います。自分の胸の内をさらけ出したからこそ、「水曜日の手紙」のマジックが生まれたんじゃないかな?
- 自分の心に嘘をつかない。
- よかれと思うことはどんどんやる。
- 他人を喜ばせて、自分も喜ぶ。
直美さんが友達から教わったこの3か条、とても大切なことを教えてくれていたんですね。
この2人の手紙を送ることを決めた健二郎さんの運命も良い方向へ変わったんじゃないかしら。ホントに、こんな郵便局があったらいいのになぁって思います。
1501冊目(今年39冊目)☆☆☆☆☆
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