『きゃくほんかのセリフ!』 ますもと たくや
脚本家の竹田雲太くん。彼が脚本を書いたアニメに対して「クソ脚本」と視聴者から言われて凹みまくっています。
本当はそうじゃないんだって!自分はもっといいものを書いているのに、監督やらスポンサーやらからいろんな注文が入って、書き直しばっかりなんだよ!もう原形もとどめないくらい違うものになっちゃうんだよ!
若くして亡くなった親友の妹「佐江」に「お兄ちゃんは・・・・門松近雄は、あんたに賭けていた」と叱咤され、理不尽なことを言うプロデューサーや、編集者に騙されそうになりながらも頑張っているのです。
脚本のことを全く知らない佐江に語る脚本の手法やアイデアの話は面白いですねぇ。物語をセリフだけではなく、音や画像で作り上げていくってのは興味深い話でした。
とはいえ、脚本家って大変な仕事ですよねぇ。かなり実力のある脚本家でも、テレビ局やスポンサーの圧力で脚本を書き直さざるを得なくなることがあるって、なんだかなぁって思っちゃいます。
この本は 書評サイト 「本が好き!」 より指名献本して頂きました。どうもありがとうございました。
1529冊目(今年67冊目)
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