『さがしもの』角田光代
本にまつわる思い出って結構あるものです。この本は中学校の夏休みに読んだなぁとか、この本はあの人に勧められたなぁ、この本はあの本屋さんで買ったんだ、なんて思い出すのも読書の内みたいな気がします。
町の小さな本屋さんが壊滅的に無くなってきて、大型書店しかないってのは実に悲しい事実です。でも、古本屋さんは意外と頑張っていて、これまで古本屋さんがなかった町にセンスのいい店ができていたりして、そういう本屋さんを覗くのって本好きには溜まらない楽しみです。
「ミツザワ書店」のおばあさんが言っていた、「だってあんた、開くだけでどこへでも連れていってくれるものなんか、本しかないだろう」ってセリフには泣かされました。そうなのよ~、実際には行けないような遠い所、外国だって宇宙にだって行けちゃう。ステキな人と恋もできる。どこへだって本に連れて行ってもらえる。だから止められないのよね。
本を読むことが好きで良かったと思える一冊でした。
旅する本、だれか、手紙、彼と私の本棚、不幸の種、引き出しの奥、ミツザワ書店、さがしもの、初バレンタインの9編が収められています。そして、角田さんの「あとがきエッセイ 交際履歴」も面白かったです。
「君と読む場所」で登場したこの本、読んで良かったです。
1528冊目(今年66冊目)
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