『書店の棚 本の気配』 佐野衛
佐野さんは、神保町にある東京堂書店の店長でらっしゃいました。学生時代にバイトをしてからずっと書店員として働き、本を売ることも、本を読むことも、店に本を揃えることも、とにかく本に関わるすべてを愛してらっしゃる方なのです。
東京堂書店には、専門的な本を探しに来る方が多く、その期待に応えるということも大事な仕事です。電話やメールで注文を受けた本を発注するのですが、一般の書店に並ばないような本であれば、その出版社へ発注し、急ぎのものなら直接引き取りに行きます。
発注されるお客様は本好きな方が多いので、お店へ直接取りに来られる方が多いのだそうです。そして、大事そうに持って帰られるというのがいいですねぇ。
東京堂書店さんは新刊の本屋さんですけど、佐野さんはご近所の古書店も時々覗いて自分が欲しい本を見つけてきます。本好きにとっては新刊も古書も、それぞれに魅力のあるものなんですね。
お店でのサイン会の話も面白いです。著者がお名前だけでなく一筆書いてくださったり、落款は編集者の方が押していたり、本を買ってくださった方と握手したり、いろんなことがあるのですね。
立花隆さんが東京堂書店のファンだというのには納得でしたけど、菅原文太さんが足繁く通われていたというのにはビックリ!
ある著者さんに、サイン本として置いていた本が全部売れましたよと伝えたら、「ぼくも一冊買ったよ」という返事があったというのには、思わずニヤっとしてしまいました。
久し振りに神保町に行きたくなりました!
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