『ある日、すずめがやって来た。』 佐々木淳子
還暦をむかえた私、カメラマンの弟、そして認知症の母。もう若くない一家のもとに、ある日突然やって来た、傷ついたすずめ。野鳥であるすずめを飼ってはいけないけれど、ちゃいとの暮らしでわが家は少しずつ活気を取り戻していったのでした。きっと長くは続かないこの幸せ。だからこそ大事にしたいのです。(書籍紹介より)
「ちゃい」と名付けられたすずめさん。見つけた時には瀕死の状態で、おまけに左足が骨折していてどうなることかと思ったけれど、家族3人の祈りが届いたのか、元気に育っていったのです。
認知症のお母さんを1人にしておけないので、姉弟は交代で面倒を見ていました。あまり深刻な状態ではないけれど、どこか神経質になりつつありました。そこにこの迷いすずめが登場したことによって、3人の暮らしが一変したんです。みんなで協力して生きていこうという体制が自然とできてきたのです。
認知症が進んで、自分から何かをやろうという気力がなくなってしまったお母さんが、少しずつ家事をできるようになったり。夜型だった弟がちゃいのために朝から起きて、一緒に朝ごはんを食べるようになったり。家族で一緒に過ごす時間が少しずつ増えていったのです。
ちゃいの気ままな行動に振り回されながら、何だか幸せを感じるようになっていった家族。こういう幸せもあるんだなって、ほんわかした気持ちになりました。
1539冊目(今年77冊目)
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