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  • ダメでもいいからやれ。
    体験もしないでお前ら、
    すぐに「ダメだ」って言うのは、
    学校で聞いただけの話だろう。
    やってみもせんで何を言っとるか
    (by 本田宗一郎)

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『天地ダイアリー』 ささきあり

天地ダイアリー

ささきあり

フレーベル館 文学の森 16

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 広葉くんは転勤族の子供で、転校するたびにそこのルールに乗っかって生きることの難しさを痛感していました。中学生になるタイミングで、過去を清算したいと思いつつも、なかなか前向きになっていけません。過去のトラウマでマスク依存症であることも、アレルギーがあるからということでごまかしていました。

 中1の新しいクラスで、なるべく楽なのがいいなぁと選んだのが栽培委員だったんですけど、想像していたより用事が多くて面倒だなって思ってます。

 広葉くんは、自分が誰かから嫌われないかということがとても心配なんです。こんなことをしたら?あんなことを言ったら?クラスメートから変な奴と思われないか?ハブられないか?いつもいつも心配しています。

 最初は面倒くさいと思っていた栽培委員の仕事に関して、ちょっと考えるようになってきました。植物を育てるには水や土や天気やいろんなことを気にしなければならないということに気付き、そういうことを自分から勉強するようになってきたんです。

 先生から教わるだけでなく、自分から勉強し、友達と話し合い、そんなことを続けるうちに、少しずつ他人の目が怖くなくなってきたんです。

 世の中にはいろんな人がいます。最初は変な人だと思っていた先輩がとっても自由でステキな人だと気がつきました。自分が言いたいと思ったことは言っていいんだということにも気がつきました。

 広葉くんは少しずつ心を開き、信じられる友達もできました。

 一つの気付きが人生を変えることもあるんだね、広葉くん!

#天地ダイアリー #NetGalleyJP

1542冊目(今年80冊目)

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