『シーソーモンスター』 伊坂幸太郎
「シーソーモンスター」は、嫁姑の確執という問題から始まります。ここに登場する2人の場合、ただの嫁姑じゃなかったんですねぇ!この2人の板挟みになっていた旦那さんは大変だろうなぁ(笑)
海の人と山の人は相容れないという話は、世の中にはどうしても嫌な人とか相性の悪い人がいるんだということの説明として良く分かるなぁって思いました。わたしはどっち側なんだろう?って思いながら読んでいました。
「スピンモンスター」では、主人公が何だか分からないけれど警察に追われることになってしまいます。今でも防犯カメラや人工知能はかなり普及してきていますから、「1984年」のような怖い社会がやってきそうだなぁという気持ちになってしまいました。
相当怖い話なんですけどね、伊坂さんの作り出す会話だと楽しく読めちゃうのが不思議です。
この本収められている「シーソーモンスター」と「スピンモンスター」は絶妙なつながりがあって、「あらこんなところに!」と笑ってしまいました。
1551冊目(今年89冊目)
« 『川っぺりムコリッタ』 荻上直子 | トップページ | 『読書という荒野』 見城徹 »
「日本の作家 あ行」カテゴリの記事
- 『バカの災厄』 池田清彦 161(2023.06.10)
- 『本売る日々』 青山文平 160(2023.06.09)
- 『絲山秋子の街道(けぇど)を行ぐ』 絲山秋子 157(2023.06.06)
- 『本屋図鑑』 いまがわゆい 151(2023.05.31)
コメント