『終電前のちょいごはん』 標野凪
福岡薬院の裏通り、古いビルの2階にある小さなお店「文月」は《本が読めて手紙が書ける店》。開いているのは三日月から満月の夜の間だけ。(内容紹介より)
学生の頃は何か話したいとか相談したいという時にすぐに誰かと話ができたけど、社会人になると意外とそういう相手がいないもの。独身時代なら夜中に長電話したって良かったけれど、結婚したり仕事が忙しくなったりして、自分の時間を持つことすらままならない人が増えています。
「文月」はちょっとお酒が飲めて、軽く食事ができて、店主の文さんとのんびりした会話が楽しめるお店だから、定期的に訪れる人がいるのってなんだか良く分かるなぁ。こういう心の寄り道ができるお店って貴重だなと思います。
月の半分くらいしか営業していないし、のんびりした風情の文さんの素顔が最後の一話で見えてきたとき「ああ、そうだったんだねぇ」という気持ちになりました。彼女にも大変な時代があったんだなぁってね。でも、その大変さに押しつぶされる前に福岡へやってきて正解でしたよ。
不動産屋のおじいさんの「家賃、ばり負けちゃるばい」の一言がありがたかったね!その一言で人生が決まったね、文さん!
#終電前のちょいごはん #NetGalleyJP
1559冊目(今年97冊目)
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