『イラストで見る昭和の消えた仕事図鑑』 澤宮優 平野恵理子
昭和の時代にあったけど、今は無くなってしまった仕事がたくさんあります。この本で紹介されている様々な仕事をわたしはほとんど知っていました。現在も残っているのは「チンドン屋」,「人力車」、デパートの「エレベーターガール」くらいかなぁ?
銭湯の「三助さん」、駅の「赤帽さん」、「畳屋さん」、「質屋さん」、「氷屋さん」、「ボン菓子」、「富山の薬売り」、「こうもり傘修理」、「屑屋」などなど、どれも懐かしいです。完全に無くなっていないものもあるけれど、今どきの子には分からない仕事ばかりですよね。
わたしが知らなかったものの中で一番驚いたのは「天皇陛下の写真売り」です。古い家に御真影が飾られているのは何軒も見たことがあるけれど、その写真をどうやって買ったかなんてこれまで考えたこともありませんでした。リヤカーに写真を積んで戸別訪問し、天皇陛下の写真を売るという商売があったなんてビックリです!
「傷痍軍人の演奏」「代書屋」「靴磨き」など、戦後の日本だからこそ発生した仕事もたくさんあったわけですが、わたしにとって何故か懐かしいのは「ニコヨン」という言葉です。戦後すぐの最低賃金「240円」が語源なのだそうですけど、子供のころのわたしは意味も分からずに大人たちが話す言葉の響きが面白くて覚えてしまっていたようです。
平成が終わり令和になりました。平成生まれの仕事や言葉もきっとドンドン無くなっていくのでしょうね。「ピッチ」や「ガラケー」とかも後20年くらいしたら忘れられちゃうのかも?
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