『煩悩リセット稽古帖』 小池龍之介
わたくしたちは、他人の欲望や怒りといった負の感情に対して、腹を立てたりガッカリしたりするのが好きで好きでたまらない。つまり、他人の煩悩に対して、ネガティブな不快感の煩悩を燃やし増幅させるのが大好きなのだと言わざるを得ません。
ところが、残念なことに(?)相手をやっつけたいような気持で腹を立てているつもりでも、相手には何のダメージもありません。腹を立てることで心が緊張して悪しき業(カルマ)を積んで損をするのは、ほかならぬわたくしたち自身なのです。(本文より)
どうしてわたしたちは、他人の欲望にこんなにも反応したがってしまうのだろう。自分の欲望を邪魔するわけでもなく、ただ単に視界に入っただけなのに攻撃したくなってしまう。それは、目に入った他人の自由な欲望への嫉妬なのじゃないかな?自分はこんなに我慢しているのに、あいつはなんであんなことを勝手にやってるんだ!という怒りなのかもしれない。
でもね、本人がいないところでいくら地団太を踏んでも、そんなものは相手に伝わりはしない。相手に直接伝えたとしても、それで自分の気持ちがスッキリするのかしら?むしろ、悔しさが増すだけなんじゃないかな?
他人が何をしようと、その人の勝手なんだから。自分がその人と同じように自由にできないのは、単に自分のせいなんだから。そんなことで怒りの気持ちを持ったって、結局は自分を傷つけるだけなんだよ。
そんなことに気持ちを揺さぶられてしまうのは、自分が何もしていないからなんだよ。
考え過ぎるとロクなことがない。仕事でも運動でも何でもいいから集中している時には、余計なことなんか考えられない。
余計なことを考えそうになったら、外に出て風に吹かれるだけでもいい。外の世界にはいろんなことがあると感じられれば、つまらないことに心を乱されることなんかなくなる。
そんなことを感じる本でした。
1558冊目(今年96冊目)
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