『あなたの脳のしつけ方』 中野信子
わたしは頑張りたいと思っているのになぜ継続できないんだろうとか、集中力がない、記憶力に自信がないなど、脳に関する悩みは色々あります。上手くいかないことには原因があります。脳には癖があって、それを無視していてはちっとも思ったように動いてくれないのです。
キリが悪いところでやめる(本文より)
よく、キリがいいところまでやってから休憩にしよう。なんて考えるし、実際にそうしている人が多いと思います。でも、これは脳の機能から言って非効率的なのだそうです。キリが良くないところで中断した場合、次に再開するときに作業に入りやすいというのです。キリが良くない状態で休んでいると、休んでいるようでいて脳はちゃんと考え続けているから、続きを始める時にすんなり入っていきやすいのだそうです。
反対に、キリが良いところまで終わっていて、次の段階から始めようという場合は、さてどう作業しようかと考えるところから始まるので効率が悪いのです。キリがいいところまでと思っていつまでも終われないということも良くありますよね。キリのいいところというのは、案外非効率的な場所なのかもしれません。
「努力できないこと」も、一つの才能である
ブラック企業がはびこるのも、過労死が無くならないのも、結局は日本人の「努力中毒」のせいではありませんか?無駄な努力によって脳が機能不全を起こしてしまうのは悲惨でしかありません。
「努力すれば何とかなる」と信じている人が世の中のほとんどです。でも、努力したってできないものはできないのです。誰かにとっては簡単な努力が、自分にとっては無駄な努力かもしれないのです。それよりも違う方法を考えた方が良いのかもしれません。
自分の脳をどう使うか、それは自分自身にかかっているのです。
1597冊目(今年135冊目)
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