『不良という矜持』 下重暁子
矜持とは誇りとかプライドという意味である。しかし単なるほこりやプライドではなく、自分の中でひそかに目を出し、水をやり少しづつ育ててきた確固たる信念のようなものだ。その矜持は、他から管理されたり、邪魔されることを極端に嫌う。(はじめに より)
人はみな歳をとります。でも、歳のとり方はそれぞれに違っています。なのに、みな同じだと勘違いしている人が大勢いるのです。「人並に」とか「いい歳をして、そんなことするの?」「もう年寄だから」なんて言葉に騙されてしまっているのです。本当はもっと自由なはずなのに、勝手に自分でここまでと制限を加えてしまっている人がとても多いのは、とてもつまらないことです。
下重さんは、そういう考えに捕らわれた生き方が大嫌いなのですね。嫌なものは嫌、好きなものは好き、という自分の気持ちに正直に生きてらっしゃいます。だから、時間がかかっても自分がやりたいと思うことをするようにしているし、できる限り仕事をし続けていこうとしています。
歳をとったからこそオシャレしなけりゃ、自分自身への投資はどんどんしなくっちゃ、目障りなやつでいいじゃないかって、見事に攻めの姿勢です。こういう生き方でいたら、老後なんてないんですよね。
人の顔色見て過ごすなんて、そんなくだらない時間の使い方はないわよ。そんなヒマがあったら、音楽を聴くなり本を読むなり、1人の時間を充実させて、いいと思うものを見つける方がよっぽど楽しいでしょ?
下重さんはカッコいいなぁ!歳をとって丸くなるんじゃなくて、歳をとってより自分らしくなるってステキだなぁ!
わたしはわたしの為に生きているのであって、誰かのために生きているのではない。わたしもそう言える人生を送ろうと思います。下重さん、ありがとうございます。
1642冊目(今年180冊目)
#不良という矜持 #NetGalleyJP
P.S. 12/4 自由国民社様より献本を頂きました。ありがとうございました。
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